大学に向かう途中の電車の乗り換え。
ここでの乗り換えはホームを移動しての乗り換え、ではなく駅を移動しての乗り換えである。
徒歩約3分ほどの距離の駅まで歩いて、別の鉄道会社の線に乗り換えるのだ。
電車を降り、乗り換えのために階段が上がっていると、自分よりも前(上)を歩く女性に目が行く。
*先に断っておくが、見たくて見ているわけではない。目線の高さにあったから見えてしまっているのだ。
その女性は薄手のtシャツにジーンズを履いていた、爽やかな格好だった。
ただ、1点気になることがあった。
「あれ、お尻じゃね?」
その女性のジーンズは少し加工が施されており、ちょっと破けているいわゆる"ダメージジーンズ"だった。
自分の中では前の膝や太ももあたりにダメージがあるイメージだったのだが、その女性は後ろのお尻と太もものちょうど境界線に左右1傷ずつついていたのだ。
盗塁した?
ピッチャーの目を盗んで、2塁を狙った証としか思えないようなダメージ。
太ももといえば太ももだし、お尻といえばお尻が見えているのはもはや"重傷ジーンズ"である
自分はダメージジーンズを履かないし、なんならノーダメージジーンズでも履かないので理解は出来ないのだが、その女性にとってはオシャレなのだろう。
別にその服にケチをつけるつもりは一切ないが、「そこまで見えてて大丈夫?」と心配してしまう。
そういえば前にも"重傷ジーンズに出くわしたことがある。
大学近くのスーパーに何の目的もなく入った時のことである。
自分はスーパーに入って、とりあえず1周し、欲しいものがあったら2周目でカゴにいれる競艇スタイルで買い物をしている。
その日もいつも通り競艇スタイルで出発したところ、前を歩く女性が目に入った。
ちょっと派手目な見た目をした女性で、そこにも目がいきそうだったのだが、一番気になったのはその女性が履いていたジーンズだった。
もはや"ダメージジーンズ"の枠を飛び越えそうな傷だらけのジーンズ。ジーンズ部分と露出部分が拮抗しているほどのダメージで、特に太もも部分は野晒しに近い通気性バツグンのビジュアルだった。
完全にお尻と捉えられる場所が見えており、その女性は半ケツ状態で鮮魚コーナーにいた。
半ケツ状態で魚を選ぶ女性には今後出会うことはないだろう。
半ケツ状態で魚選ぶな
これは重傷ジーンズどころか、致命傷ジーンズである。
かろうじてジーンズとしての役割を全うしようとしている、健気なジーンズなのだ。
そんなジーンズに出会った日の帰り道。
本当にたまたまダメージジーンズを履いている後輩がいたので重傷ジーンズ、そして致命傷ジーンズの話をして、「ダメージジーンズを履く意味がわからない」と過激派のコメントをした。
その本人は冗談として笑ってくれたのだが、その後ろにイカつめのダメージジーンズを履いたお兄ちゃんがいた。
確実に聞こえてただろう。
ノーダメージで帰れてよかった。