書書鹿鹿 ~かくかくしかじか~

"かくかくしかじか"と読みます。見たもの、聞いたもの、感じたことを書いてます。

宮田愛萌の言葉は心を軽くする

元日向坂46の宮田愛萌がInstagramのストーリーでコメント返しをしていた。ファンから届いた何気ない質問やマニアックな質問にいろいろと返している。自分は別に何も送っていないが、何の気なしにストーリーを流し見していた。

「人ってやっぱり励ましてほしいんだな」と思う。質問以外のコメントの大半は「○○なんですけどどうしたらいいですか?」や「今度○○します。勇気づけてください!」といった後押しを求めるコメントがほとんどだった。自分も出来れば常に励ましてもらいたい側の人間だ。そのメッセージを送る人の気持ちがよく分かる。

 

 

 

その中のコメントにこんなものがあった。

「もう生きるのが辛いです」

中々にヘビーな内容。もしかするとこのメッセージを送れているということはそれぐらいの行動力と元気がある、と捉えることもできるし、逆に藁にも縋る思いで送っている、と捉えることも出来る。

自分も最近、同様のことを思う時がある。自分の「生きるのが辛い」は「生を諦める」という意味ではなく、「自分の性格だと生きづらい」である。自己分析をするようになって、自分のことを知る度に生きにくさを感じる。自分を知ることで、好きになるどころかどんどん嫌いになっていく。ため息の回数が露骨に増え始めたのだ。

周りの人に相談してみても、最終的には必ず「生きづらい」のゴールにたどり着く。

自分にも共通するような難しいメッセージに対する、宮田愛萌の答えが気になった。

 

 

 

24時間で消えるストーリーにあげている内容なので原文はもちろん載せないが、自身の体験談を交えながら、「自分の辛さを大切に」と締めくくっていた。

その答え方がとても優しいなと感じた。

楽しいことに目を向けさせようとする励まし方はよく見るし、自分も実際にされたことがあるが、辛さとの向き合い方や考え方に焦点を当てたアドバイスは初めてだったからだ。

「自分しか分からないもの」に対する価値観へのアプローチがとても新鮮だった。別にあえてポジティブに言い換えているわけでもなくて、辛いものは辛いものとして大切にしていくという考えが、自分の心を少し楽にしてくれた。

“アイドル”という職業柄、たくさんの辛いことを経験しているだろうし、グループの中で個性を発揮するために自分と向き合う時間も多かったと思う。きちんと毎回その辛さと向き合って、乗り越えたり乗り越えられなかったりした人の言葉の重みだと感じた。

 

 

 

宮田愛萌は“アイドル”という人を励ます職業で長年活動してきて、その人に合った励ましのアプローチの引き出しをたくさん持っているのだと思う。普段のInstagramを見ていても、友人やメンバー、家族との人間関係を大切にしていることがとても伝わってくる。人付き合いが多いからこそ、寄り添い方が一辺倒じゃなく、1人1人の心にスッと言葉が入ってくる。

“辛い”を大切にしたところで全ての荷が下りるわけではないが、宮田愛萌の言葉でちょっとだけ背負っていたものが軽くなった気がする。

「生きたくなる何かを見つけられますように」

メッセージの下にこうも書かれていた。

これからの人生は自分だけの辛さと向き合いながら、生きる意味を探していく時間にあてていこうと思う。

愛萌さん、ありがとうございます。