書書鹿鹿 ~かくかくしかじか~

"かくかくしかじか"と読みます。見たもの、聞いたもの、感じたことを書いてます。

『キョコロヒー』”齋藤京子とヒコロヒー”は”桜木花道と流川楓”である

https://www.tv-asahi.co.jp/Kyoccorohee/より引用

 

テレビ朝日系で放送されている『キョコロヒー』による2度目の番組イベント『生キョコロヒー2023春 〜自覚と責任の5000席〜』を配信で観た。

変なところに予算をかけたオープニングから始まり、キョコロヒーと舟橋Dとのいつも通りの掛け合い、太陽の小町つるやトム・ブラウン、ランジャタイ(手紙のみ)などのお馴染みのゲストを交えた演出、日向坂46河田陽菜・富田鈴花、さらば青春の光、クリープハイプ尾崎世界観と豪華ゲストとの企画など盛りだくさん。

途中完全に中だるみの時間(東ブクロのゴルフ企画)もあったが、番組初期からずっと見ている身としてはとても楽しめたし、何よりゴールデンスペシャルが決まったのは胸が熱くなった。

当日になって「観ないと後悔する」と思い立ち、開始30分前に配信チケットを購入してよかった。番組イベント自体初めてだったが、それぞれのファンと番組のファンに囲まれたアットホームな雰囲気はなかなかに面白かった。

 

 

そもそも、自分が『キョコロヒー』を見始めたのは別に2人のファンだったからとかではなく、SNSで「面白い」という評判を多数見かけたからである。見始めた当初はまだ“ダンス番組”を謳っていたので、ダンスに寄せた企画も多かったが、その短い尺の中でも2人の掛け合いの面白さは伝わって来た。

天然・マウント・シュール・失礼など多彩なキャラを見せつけるアイドル齋藤京子に対して、的確なツッコミを入れたりボケを被せる芸人ヒコロヒー。

時間帯が昇格してからは『言ってみたいセリフ劇場』、『錦鯉渡辺の銭湯探訪』、やす子の夢をかなえる『背徳の一日』といったVTR企画も磨きがかかりますます面白くなっている。歳の差がありながらも全く引けを取らない2人の攻防は、いつしか毎週の楽しみになっていた。

今ではすっかり2人のファンで日向坂46を追っかけているし、『ヒコロヒーのストロベリーワンピース』も毎週聴いている。

 

 

今回の『生キョコロヒー』を見て、自分がなぜこの2人にハマってしまったのかが分かった気がする。

最初の企画で齋藤京子とヒコロヒーで行った2人旅について、舟橋Dやつるさんから攻めたてられる場面があった。その攻撃に対していつもはいがみ合っている2人が結託して対抗する。不貞腐れたり、反論したり、謝ったり。

この協力プレイの瞬間が本当に好きだ。

通常回でもたまにこの協力プレイの瞬間がある。例えば、齋藤京子が発端となって出来た企画『脱!話の腰折り女』で実演販売師が来て包丁の切れ味を復活させる研ぎ器を紹介した時は、料理に興味の無いヒコロヒーも齋藤京子側に回って1vs2の構図を作っていた。夏嫌いを克服するために島田秀平を呼んだ回も、呼んでおきながら島田秀平を2人でボコボコにしていた。

普段の齋藤京子vsヒコロヒーの構図も面白いのだが、何かお互いに共通して苦手なもの・不都合があると途端にタッグを組んで息の合ったコンビプレーを見せる。それがめちゃくちゃ面白いのだ。

この関係性がアレに似ているなと思っていたのだが、今回の『生キョコロヒー』を見て確信に変わった。

『SLAM DUNK』の桜木花道と流川楓である。

 

 

言わずと知れた井上雄彦先生の大人気バスケットボール漫画『SLAM DUNK』の主人公・桜木花道はバスケットボール初心者ながらも驚異の吸収力と規格外のムーブで急成長していく。対する主人公のライバルである流川楓は中学生時代から頭角を現していたエリートで、クールな態度で桜木花道と張り合っていく。

それぞれのキャラクター性や我の強さもそうだが、花道のマウントを取ろうとして流川にたしなめられるいがみ合いはまさしく『キョコロヒー』である。

齋藤京子は桜木花道

ヒコロヒーは流川楓

この2人がタッグを組んだ時の破壊力、これは『SLAM DUNK』の山王工業戦の名シーンを思い出す。ラストワンプレーでこれまで絶対にパスを出さなかった流川が花道にパスを出すシーン。いつもはいがみ合っていながらも、心の底では互いに認め合って同じ方向を向いて進んでいく。

この関係性が『キョコロヒー』の2人と同じように思えた。

いがみ合っているだけ、馴れ合っているだけでは生まれない、絶妙な距離感があるからこそのトークが『キョコロヒー』の魅力で、自分はそこにハマってしまったのだ。

好きです。今度は嘘じゃないです

 

 

 

もちろん、これからも『キョコロヒー』を見続ける。ゴールデンスペシャルは嬉しい反面、深夜で細々と長く続けていてほしいとも思う。ただ純粋に、黒柳徹子や天海祐希を迎える番組にまで成長したことは、“TVer回し民”“マネタイズ”(ファンの総称)としては嬉しい限りだ。

側から見ればアイドル齋藤京子と芸人ヒコロヒーの組み合わせは意外かもしれないが、『キョコロヒー』はとてつもない化学反応を起こすことに成功している。

名コンビの誕生だ。

これからも桜木花道と流川楓みたく、いがみ合い時には結託しながら我が道を進んでいって欲しいと思う。

ただ、江ノ島の件は完全にキョコロヒーの2人が悪い。

それだけは言える。